肩こりは、日本人の自覚症状ランキングで常に上位に入るほど多くの方が悩んでいる症状です。
「長年付き合っているから仕方ない」「マッサージや薬でしのいでいる」という声も少なくありません。
しかし、実際には肩こりは放置すればするほど改善が難しくなり、慢性化しやすいことが多くの研究で示されています。
半年以内に改善する方は半分程度、1年経っても症状が続く方は4割以上というデータもあるほどです。
この記事では、まず一般的に言われている西洋医学的な原因や症状についてお伝えし、その後に一般的にどんな治療や施術が行われるのか?をお話しします。
そして最後に、当院が肩こりに対してどのようなアプローチを行っているのかをご紹介します。
もしあなたが今、
•何年も肩こりが続いている
•一時的に楽になるがすぐ戻ってしまう
•薬やマッサージに頼り続けている
このような状況であれば、この記事が肩こり改善の新しい選択肢になるはずです。
① 一般的な解説(原因・症状)
肩こりは、首から肩・背中にかけての筋肉(僧帽筋、肩甲挙筋、頸部伸筋群など)が持続的に緊張し、血流が低下することで発生します。西洋医学的には以下の要因が複合的に関わります。
【原因】
◯姿勢負荷
長時間のデスクワークやスマートフォン操作による頸椎前傾姿勢(ストレートネック)が、頭部重量(約4〜6kg)を支える首・肩の筋肉に過剰な負担をかけます。
◯筋緊張と血流障害
持続的収縮で筋内圧が高まり、毛細血管が圧迫され、酸素・栄養供給が低下。乳酸やブラジキニンなどの代謝産物が蓄積して痛みを引き起こします。
◯頸椎や椎間板の変性
頸椎症、椎間板変性、変形性頸椎症などによる神経・血管圧迫。
◯循環・代謝の低下
高血圧や動脈硬化、低体温、甲状腺機能低下症、自律神経の乱れなどが関与。
◯精神的ストレス
交感神経過緊張により末梢血管が収縮し、筋緊張が持続。悪循環が形成されます。
【主な症状】
・肩や首のこわばり、張り、重だるさ
・頭痛(緊張型頭痛が多い)
・目の疲れ、集中力低下
・めまい、手のしびれ(神経圧迫を伴う場合)
② 一般的治療・施術とその予後
【一般的な治療・施術】
西洋医学的には、以下の保存療法が中心です。
・薬物療法:筋弛緩薬(エペリゾン塩酸塩)、NSAIDs、ビタミンB12製剤
・理学療法:温熱療法、低周波・干渉波、頸椎牽引
・運動療法:頸部・肩甲帯ストレッチ、姿勢改善トレーニング
これらは症状の軽減や一時的改善には有効ですが、生活習慣や姿勢などの背景要因が十分に改善していない場合、再発や慢性化が多くするケースが多くみられます。
【予後に関するデータ】
・6ヶ月以内の完全回復率:約50%
・12ヶ月以内の完全回復率:約60%
・1年後も症状が残る人:約40%
・5〜6年後でも症状が残る割合:約32〜64%(職業性負荷が高い場合)
慢性化しやすい要因→症状が長期間続いている、心理的ストレスが強い、負担の大きい作業を続けている
(出典:PubMed、BMJ、Mayo Clinic Proceedings、Wikipedia Neck painページ)
【一般的な予後の課題】
症状が長引くほど改善は難しくなり、生活習慣や姿勢の問題を放置すると慢性化のリスクも高まります
このように
一般的な薬や物理療法、ストレッチは一時的な症状の軽減には有効ですが、姿勢や生活習慣など背景の要因を変えなければ再発や慢性化を招きやすいことが分かっています。
特に半年以上続く肩こりは、筋肉だけでなく神経や血流、自律神経にも変化が生じている場合が多く、短期的なケアでは改善が難しくなります。
だからこそ当院では、肩だけでなく全身のバランスや神経・血流の状態まで含めたアプローチを行っています。次に、当院の肩こりへのアプローチ・考え方をご紹介します。
③当院の肩こりへの考え方とアプローチ
【肩こりの考え方】
肩こりに対して当院が施術を行う際の考え方をご紹介します。
まずは、多く見られる所見とその関係性をまとめた図をご覧ください。
この図にある症状や不調は、すべて肩こりと関係しています。
矢印が双方向になっているのは、これらが肩こりの原因にも結果にもなり得ることを示しています。例えば、呼吸の浅さは自律神経や筋肉の緊張によって肩こりを悪化させますが、肩こりが慢性化することで呼吸が浅くなることもあります。
呼吸が浅くなる背景には、ストレスによる自律神経の乱れ(交感神経の過緊張)や、呼吸に関わる肩や体幹の筋肉の緊張があります。これにより筋肉のこわばりと自律神経の不調が悪化し、肩こりを強めます。逆に肩こりが続くことで呼吸が浅くなり、悪循環に陥ることもあります。
施術では、呼吸を浅くしてしまう要因にアプローチし、心身の緊張を緩めて**「息をしっかり吐き、深く吸える状態」**を目指します。
その結果、肩こりが起こりにくい体づくりにつながります。
【全身整体のポイント】
全身整体には、重要な狙いが2つあります。
この2つのポイントが改善することによって肩こりの症状改善が期待できるということです。
・重心ライン
人間の重心位置は姿勢のバランスによって変化します。
通常、リラックス時であれば重心のラインは踵寄り(くるぶしの後ろくらい)にあります。
しかしながら、肩こり状態の際は多くの患者様の重心ラインが偏っていることが多くみられます。
例えば、猫背や巻き肩により重心ラインが崩れていると
それに伴って胸の筋肉の硬さや背中や首の張りを起こし肩こりの原因になります。
この場合、猫背や巻き肩を改善すれば肩こりも改善が期待できると思われがちですが
猫背や巻き肩には、その形になる理由があり、現状では体にとって“都合の良い姿勢”になっていることが多いです。そのため、改善には肩周りだけでなく全身のバランスを整え、自然と猫背や巻き肩にならない状態をつくることが重要です。
全身整体では、手足・頭・体幹まで含めた調整を行い、その変化を測る一つの指標として重心ラインを確認します。
・交感神経の過緊張の改善
交感神経とは、僕たちが意識しなくても24時間働いて体を調整してくれている自律神経を大きく分けた2つの役割のうち1つを担う神経です。
この交感神経は、ストレスや緊張が長く続くと、交感神経が過剰に働く「交感神経過緊張」の状態になります。
この状態では、
・筋肉のこわばり
・血流の低下
・酸素や栄養の供給不足
・痛みの感じやすさの増加
といった変化が起こり、肩こりが慢性化しやすくなります。
そこで、全身整体では不調のある肩周りに限らず、あたま・おなか・からだと全身を整えこの交感神経の過緊張を緩めることを目指します。
交感神経が落ち着いたサインとしても、先ほどの重心ラインの変化が参考になります。
この2つの改善によって、肩こりを引き起こす要因そのものが減り、症状の緩和が期待できると僕たちは考えています。
【鍼灸との組み合わせ】
症状が強い方や筋肉の張りが顕著な方には、全身整体に加えて鍼治療をご提案します。
鍼治療での狙いと研究によるエビデンスをご紹介します。
・血流の改善
適切な刺激量の鍼操作で、患部周囲の微小循環(皮膚・筋血流)が上昇し、圧痛低下と相関する変化が見られます(Sandberg et al., 2003; Min et al., 2015)。
簡単にいうと…
適切な鍼刺激によって鍼を刺した場所の血流が良くなり、痛みの軽減がしたという結果になった
・痛みの抑制
局所ではアデノシンA1受容体や免疫細胞由来のβ-エンドルフィンを介した末梢性鎮痛、中枢では内因性オピオイドと下行性抑制系による鎮痛が起こることが報告されています(Goldman et al., 2010; Shi et al., 2023; Han, 2004)。
簡単にいうと…
鍼を刺すことで、痛み止めシステムが働くという結果が出た
当院では、まず全身整体で肩こりを感じにくい・起こしにくい体を整え、その上で必要に応じて鍼治療を加えることで、血流促進と痛み抑制の両面からアプローチします。
【まとめ】
肩こりは「肩の筋肉が硬いから」という単純な理由だけで起こっているわけではありません。姿勢バランスの崩れ(重心ラインの偏り)や、自律神経の乱れ(交感神経過緊張)など、全身の状態が深く関わっています。
ボディケアルーム・鍼灸院鴨居では、
・全身整体で重心ラインと自律神経を整え、肩こりの原因にアプローチ
・必要に応じて鍼治療を組み合わせ、血流促進と痛み抑制をサポート
この2つの柱で、肩こりを「起こりにくく、続きにくい状態」へ導くことを目指しています。
肩こりは長引くほど改善に時間がかかる傾向があります。
「ずっと我慢している」「一時的に良くなってもまた戻ってしまう」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
早い段階で体のバランスと神経・血流を整えることで、日常生活の快適さは大きく変わります。
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野口 翔太
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